楽しい節句の体験談♪

娘に届けるひな祭り

子どもの健やかな成長を願って祝う「ひな祭り」。その主役である雛人形は、生まれた子どもが無事に育つよう、その子にふりかかる災いを背負ってくれる身代わり人形として、お守りのような役割を持っています。

そんな女の子にとっては大切な存在である雛人形ですが、最近では「マンション住まいでスペースがないから、雛人形は買えない」と言う方や、「長女の時に買ったから次女は兼用で」という方も多いそう。『人形センター瀬良』でお話を聞くと、「お人形はお守りのようなものですので、女の子1人に一体という考えです。タンスの上など置ける場所に合わせて選ぶことも出来ますし、どんな小さなお人形でも1人に一体あることが大切なんです」とのこと。

写真:お雛さまある時、「自分の雛人形を孫に譲りたい」と七段飾りを持ってこられた方がいました。しかし雛人形には身代わりの意味があることを知り、その子だけの雛人形を用意しようと思い直したところ、一緒にお店を訪れた娘さんが「子どもの顔にそっくり! この子が私を見て“買って”と言ってる」と、ある人形を指差しました。そしてぽちゃっとしたおぼこ顔が可愛いお雛様を購入していかれたそうです。

飾ることで四季の訪れを感じさせ、日本の文化を子ども達に伝える機会にもなる雛人形。最近では美しい箱にすっきりと収まる収納タイプや、シンプルな親王飾りなど、場所をとらないお人形が人気を集めています。新春1月にはビッグローズ・人形センター瀬良にて販売会も実施。数多くのお人形の中で、お子様だけの大切な一体がきっと見つかるはずです。

「最初は雛人形なんていらないと思っていたんです。」

写真:ひな壇

マンションだから飾る場所もないし、
インテリアにも合わない気がして…。

初節句を迎える娘のために、夫の両親が雛人形を買いたいと言ってくれました。夫も男ばかりの兄弟ということで、待望の女の子のためにはりきって、豪華な七段飾りの雛人形を用意するというんです。娘のことを考えてくれて嬉しいのですが、私自身は雛人形は必要ないものだと思っていました。実家でも雛人形を飾ることもなく、あまり見慣れてないせいか、絶対必要なものなのかな?というのが本音。

しかも家は賃貸マンションなので、雛人形を飾るスペースもなく、インテリアにも合わない気がしていたんです。娘の健康を願って言ってくれている両親には申し訳なかったのですが、一緒に人形センターへ見に行く日まで憂鬱だなと思っていました。

そんな気持ちが変わったのは、ふたりの娘さんがいる友人の家で見た雛人形でした。それは玄関に飾られた、十五人飾りがミニチュアのようにケースに入った雛人形!道具類もとても小さくて、漆のつややかな表面に金の模様が細かくてとっても綺麗。これだったらそのまま収納すれば簡単ねと思いながらリビングへ行くと、来るたびに憧れていた北欧のおしゃれなチェストの上に、お雛様とお内裏様がシンプルだけどモダンな雰囲気で飾られていました。

友人が言うには、雛人形は女の子が病気や事故なく幸福な人生を過ごせるように贈られるものだとは知っていたけど、正直最初は飾ることに乗り気じゃなかったそうです。しかし飾るうちに「今年もまた春がきたな」と、季節の変化を感じるきっかけになり、娘さん達もいつものやんちゃさとは比べ物にならないくらい、お雛様を大切に扱うのだそう。飾り付けもシンプルにすると、意外とインテリアに溶け込んで、目に入ると、春の訪れが自然に感じられると言うんです。その言葉がきっかけで七段飾りはありがたいけど断って、ガラスケースに入ったコンパクトな雛人形を買ってもらいました。

しかも、実は大人になってから買うのも恥ずかしいですが、自分の雛人形も買ってしまいました。自分のだと思うと愛着もひとしお。娘が大きくなって一緒に飾りつけするのが今から楽しみです。

写真:親王