Q. 節句・初節句って何?桃の節句とは?
A. 節句とは、子どもさんが健やかに育つように願いをこめてお祝いする行事で、江戸時代から続いているならわしです。生まれたばかりの赤ちゃんが、初めて迎える節句を初節句といいます。三月三日のひな祭りは女のこのためにお祝いをします。三月三日頃は、ちょうど桃の季節なので、桃の節句という美しい名でも親しまれています。
Q. ひな祭りには、どうしてお雛さまを飾るの?
A. ひな祭りの原形は、平安時代のお人形(ひいな)遊びにあると言われています。その昔簡素な人形(ひとのかたちを模したもの)に自分の厄(やく)や災いを移し、自身の無事を祈りつつ川や海に流した「流しびな」の行事が結びついたものです。それから一般家庭にも広まっていき、「この子に災いがふりかからないように…」との願いを込めてお雛さまを飾るようになりました。
Q. 雛人形は誰が贈るもの?
A. 古くは、嫁入り道具のヒナ型として娘さんが嫁いだ家へ贈ったという歴史から、お嫁さんの実家から贈るならわしがありました。しかし、現在では一方の金銭的な負担を避けるため、両家が話し合ってそれぞれ折半する場合が多くなっています。習慣にこだわり過ぎても良くない場合がありますので、柔軟に考えましょう。マンションなどの住環境の変化や、経済状態なども配慮することが必要になりますので、事前の相談は必要不可欠です。また、親戚や仲人さん、友人からのお祝いは、童人形や市松人形、名前旗などが一般的とされています。
Q. 雛人形を贈る時期はいつがいい?
A. お店によっては「婚期が遅れる」から、早く買って飾り、3日の夜には仕舞ってくださいと説明されますが、史実による根拠はないようです。届く日、飾る日が大切ですので、良い日を選んで贈ってあげて下さい。ひな祭りは3月2日・宵節句、3月3日・本節句、3月4日・送り節句といって3日間の祭事日が正しいとされています。
Q. お母さん・おばあさんの雛人形を子どもに譲ってもいい?
A. お雛さまはその子どもさんの成長と幸福を祈るものですから、お一人にお一つの人形と考えられています。また業界関係者の方によると、「もし、ひな人形に他の方の厄がついている場合、逆効果になる恐れもある」のだとか…ちょっと考えされられますよね。
Q. 次女・三女が生まれた場合はどうするの?
A.出来れば次女の方・三女の方にも、それぞれのお雛さまを贈ってあげたいものです。たとえば長女には3段飾りを、次女には木目込み15人飾りを、三女にはピアノを…など、それぞれ何かその子の記念になるようなものを買い求めてられ、ひな壇にいっしょに飾ってあげるのもよい方法でしょう。
Q. 雛人形を飾る時期はいつからいつまで?
A. 飾る時期は立春(二月四日)ごろから2月中旬にかけて。遅くても一週間前には飾りましょう。初節句の場合はお正月から飾っても大丈夫です。地方によっては新暦で出して旧暦まで飾ったり、旧暦で祝ったり…と、場所によって習慣が違うこともありますので地元の方に確認されることをお勧めします。
Q. そもそも、ひな祭りってどのようにお祝いするの?
A. 本来は3月3日がひな祭りですが、皆さんのご都合によっては前の晩の3月2日[宵節句(よいぜっく)]などにお招きしてお祝いするのもよいでしょう。
両家のご両親やお祝いをいただいた方、普段親しくしている方たちをお招きして、子どもさんの成長していくお話や写真などを披露しながら楽しくお過ごしください。

さらに、ひな祭りにはお母さんの心づくしのごちそうでもお祝いされると良い思い出になります。
ひな祭りには、お寿司とはまぐりのお吸い物がつきものです。はまぐりは、別のはまぐりのフタとは絶対に合わないところから、女性の貞節を教える意味でも使われています。
また、お寿司が好まれるのは、ちょうど新鮮な春の魚介類が出回る時期にあたるため、季節感を味わうのにもってこいだからです。
Q. 初節句のお祝い返しはどうしたらいい?
A. 生まれて初めて迎える初節句には、雛人形を飾り、両親や祖父母、その他縁者を招き、お祝いの膳を囲みます。初節句のお祝いとして、祖父母や親族、仲人さんからお祝いの品や現金などをいただいた場合、ひな祭りのお祝い会に招いた方にはお返しは不要です。お祝い会に出席されない方には「内祝い」としてお赤飯やお菓子を送りますが、最近はあまりこだわらないようです。お祝い会の後一週間以内に直接お礼をするのが礼儀ですが、宅配便でお返しを届ける場合も多いです。その際は必ずお礼のメッセージをそえましょう。お祝いの品物を選ぶ場合は、いただいた金額の半返し~3分の1が目安です。
Q. 雛人形の仕舞方は?
A. お雛さまを仕舞う日は、3月5日以降から中旬までの天気がいい乾燥した日を選んで仕舞ってください。ひな祭りは子どもだけのお祭りではありません。女性の健やかな幸せを願うものですので、大人になってからもひな祭りならではの料理で季節の節目を祝うのもいいです。子どもの頃に家庭の事情でお雛様を買ってもらわなかった方が、大人になってから好みのお雛様を自分で購入され、My雛として季節行事を楽しむ方も増えておられるようです。
Q. 役目を終えた雛人形はどうしたらいい?
A. 何かの事情で人形を保存できなくなった場合は、全国各地の社寺で行っている人形供養(人型感謝際)に持参し、若干の供養料を添えて納めるのがよいでしょう。人形センター瀬良では、 人形感謝(供養)代行サービスを行っておりますのでお気軽にお尋ねください。